ふしだらな猫かぶりからの溺愛
「あ!grisさ〜……、えぇ〜」
「えぇ〜、ってなんですか」
待ち合わせのテレビ局の前で私の姿を目にした菫さんが、とても残念そうな声をあげた。
「もうgrisさん、せっかくのテレビ局なのにまたそんな格好で……」
「ああ、これ?さっき事務所に寄って社長に会ってきたからねー」
「あ、そうでしたね!今日デモ音源渡しに行かれてましたもんね!……それにしても、grisさんってば毎度毎度、事務所に行くときのこの格好……」
いつまでも不満そうな菫さんの後に付いて初めてのテレビ局内に入る。
事前に予約をしていたし、身分証明もしているけれどそれでも受付と警備の人にはとても驚かれた。
キラキラした芸能人が多いなか、こんな地味で野暮ったい格好をした人が珍しいのかもしれない。
なんなら、さっきから何人も通り過ぎる若いスタッフの人たちと似てるかも。
ADさんらしき人や、大道具や小道具を準備する人など、たくさん見るけどこの人たちの服装や見た目にとても親近感を覚える。
「えぇ〜、ってなんですか」
待ち合わせのテレビ局の前で私の姿を目にした菫さんが、とても残念そうな声をあげた。
「もうgrisさん、せっかくのテレビ局なのにまたそんな格好で……」
「ああ、これ?さっき事務所に寄って社長に会ってきたからねー」
「あ、そうでしたね!今日デモ音源渡しに行かれてましたもんね!……それにしても、grisさんってば毎度毎度、事務所に行くときのこの格好……」
いつまでも不満そうな菫さんの後に付いて初めてのテレビ局内に入る。
事前に予約をしていたし、身分証明もしているけれどそれでも受付と警備の人にはとても驚かれた。
キラキラした芸能人が多いなか、こんな地味で野暮ったい格好をした人が珍しいのかもしれない。
なんなら、さっきから何人も通り過ぎる若いスタッフの人たちと似てるかも。
ADさんらしき人や、大道具や小道具を準備する人など、たくさん見るけどこの人たちの服装や見た目にとても親近感を覚える。