ふしだらな猫かぶりからの溺愛
メンバーも一瞬、呆気に取られていたけど、すぐにRUIの真意を理解して納得したような表情に変わる。

ashの曲は、ほぼ全てRUIが作曲している。

そして歌詞は、ほぼ全て神奈による作詞だ。


今回の新曲ももちろんこの2人によるもので、いつもと変わらない。

ただ、ashの代名詞ともいえる、ストリーミング再生数1億回を突破し、今なお伸び続けている"真紅"は唯一。


RUIによる作詞だった。


その"真紅"の歌詞を褒められて、喜んだのだろう。
きっと幾度となく言われ続けた言葉だろうけど、RUIはその言葉の全てを純粋に褒め言葉として受け取っているようだった。

この曲はRUIにとって特別な思い入れがあるから――。

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