ふしだらな猫かぶりからの溺愛
神奈さんから話を聞き提案にのった日から2日後。

私は、ashのメンバーがよく練習に使っているという渋谷の音楽スタジオに来ている。



神奈さんから地図を渡されそれを頼りに行こうとしていたけど、約束の時間までにぜんぜん辿り着けなかった私は諦めて電話をかけた。

そして、近くのコンビニでアイスコーヒーを買って待っていると、なぜか現れたのはRUIさんだった。

RUIさんは夏の空が似合わないくらい肌が白い。

「名前、なんていうの?」

開口一番そう言うRUIさんに、「仁那」と答えると、RUIさんの甘い声で「仁那?可愛いー」となぜか名前を伝えただけなのに喜ばれた。


暑さでフラフラしながらも、わざわざ迎えに来てくれたRUIさんに、私の飲みかけでよれば……とアイスコーヒーを渡すと嬉しそうに笑い、私の手を取りそのまま飲み干してしまった。

RUIさんのばかぁ!と怒ったけどそれすらも楽しそうに笑うと新しいものを買ってくれた。


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