ふしだらな猫かぶりからの溺愛
「そういうとこじゃないか？」

「神奈、そういうとこってどういうことだ？」

ペットボトルの水を飲みながら会話に入ってきた神奈をモモタが不思議そうに見る。



「仁那のそういう、飾らない媚びないありのままに接する態度が気に入ったんじゃないか？」



そして神奈の視線が私の隣で、機嫌よく私の髪を三つ編みしようとしているRUIに向かう。

「RUIさん三つ編みしたことあるの？」

「ない〜、何これどうなってるの？」

私の胸の下あたりまである髪をいじって遊んでいるRUIさんが、ふと視線を私の目の奥――瞳のあたりを見ているようだった。


「仁那のこの髪色と目の色は天然〜？」

「そうだよ、おばあちゃんが北欧の人なの」

「へぇ、俺この虹彩の色好き」


ココアブラウンの髪にグレーの目。

私は4分の1しか外国の血が入っていないから顔は日本人よりだけど、髪と目の色は隔世遺伝でおばあちゃんの色を貰った。

周りの子と違うせいで小学生のときにいじめられたりもして、なんで自分だけ人と違うのかと悩んだ時期もあったけど。

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