俺様天使の助手になりまして

 アルバルクの鼻の下が伸びている。デレッとした顔で迫ってくる。

 ちょ、天使のイメージが壊れちゃう! アクマ天使の仲間がオタク天使だなんて、天界ってどうなってるの?

 キャラ濃すぎるよ。

「お、お断りします!」

 きっぱり断ると、ガッカリと肩を落としている。

「じゃ、そのかわりに質問に答えてくれるかい?」

「え、はぁ、はい。それくらいなら……?」

 あまりの落胆ぶりで可哀想に思ったのが運の尽き、オタクな質問ぜめにあい、ぐったり疲れた頃にアクマ天使が戻って来た。

 顔を見て、抱きつきたくなるほど嬉しいって思ったのは、これが初めてだった。


< 164 / 264 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop