俺様天使の助手になりまして

「ひとりじゃ絶対出来ねえ。俺とアルバルクのレベルじゃ、二人の力を合わせても出来ねえ。次元に穴を開けるなんざ、神クラスのとんでもねえ力が要るんだ。今回は、魔界の実力者と天界の実力者、それに協力する者がいてこそ出来たことだ。つまり、堕天使になった奴は大天使以上のレベル。魔族はそれに匹敵する奴ら。ソイツらに協力する天使も、力ある奴が多数いるとみてる」

「そんな。じゃ、魔界の方で、その堕天使を追いだしてくれればいいんじゃないの? それなのに、どうして〝何とかしろ〟なの?」

「堕天使に付いた魔族は、魔界でも大きな力を持つ実力者。おまけに堕天使は悪を滅する弓矢を持ったままだ。魔界でも手が出せずに苦慮してるらしい」

「おっと、リクトール。僕は、それは建前だと思う。実際は違うだろう」

事実を言った方がいいってオタク天使が真剣に言うと、アクマ天使は、うーって呻きながら頷いている。

 建前。そしたら、本音って、何?
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