俺様天使の助手になりまして

 ぴぃちゃんはサナダの手のひらの上に飛び移ると、淡い光りに包まれてお仕事モードに変わっていく。

 最初はびっくりしたけれど、何回も見てるうちに慣れた。

 ぴぃちゃんは天使のアイテム。見た目は普通の鳥なのに、どんな仕組みになってるんだろう。光が収まると、ぴぃちゃんは玉探しのナビに変わっているのだ。

「では、行ってきます。まだ連絡はありませんが、自分の仕事も、終わりに近付いているようです」

 ここ数日は、県内にいる他の助手と連絡を取り合っていて、天界から伝えられてる個数は既にクリア出来ていると教えてくれた。

 ということは、ぴぃちゃんのお仕事も、終わりに近づいている。私に出来ることって、何があるんだろう。本当にもうおしまいなのかな。




 その夜。晩御飯を食べた後部屋に戻ると、ベッドの上に置いてあったスマホがメールの着信を告げていた。

「サナダさんからだ!」

 確認すると、着歴もあった。かなり急いでる感じだ。

『アカリさん、最終段階の詳細が分かりました。堕天使側から宣戦布告があったそうです。〝準備は整った。我々は、五日後に人間界に行き、すべてを闇に染める。止められるなら、止めて見せよ〟と』
< 219 / 264 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop