俺様天使の助手になりまして
無謀だと言われても。駄目だと言われても。
少しでもリクトールの近くにいたい。一緒に戦いたい。これが、会える最後のチャンスだと思うから。
「決心は固い、もう何を言っても、無駄なようですね」
「はい。ごめんなさい」
「春川さん、安心してください。自分が目も体も離しませんから」
「サナダさん、朱里さんを頼みますよ。でないと、あの世に行った時、色んなお方に叱られてしまいます」
「駄目だよ、そんな弱気こと言ったら。リクトールが絶対に止めてくれるから。信じて待ってて」
真剣に言うと、はいと言ってくしゃあと笑ってくれた。
バイクに乗るため、パパの竹刀袋を背中にくくりつけていると、ぴぃちゃんが飛んできて肩にとまった。
「一緒に行ってくれるの?」
「アルバルク様から、ぴぃは休みだと言われていましたが。アカリさんの役に立ちたいんですね。では、ナビに変えましょう。その方が楽ですし、玉も見つけてくれるでしょう」
お仕事モードになったぴぃちゃんをポケットにしまった。
「ぴぃちゃんも最後の仕事だよね。一緒に頑張ろうね」
「少し急ぎます。しっかり捕まってて下さい」