俺様天使の助手になりまして

 高速インターそばにある『中島ランド』は既に開園していた。ジェットコースターはもう動いており、歓声が駐車場まで聞こえてくる。

「すごい。もう人でいっぱいだね」

「今日が平日で良かった。休日は倍の人手でしょう。早く仲間のとこに行きましょう」

 メインゲート近くにあるショップ街に、サナダと同じ服を着た人達がいる。

 パッと見、ヤバイ道筋の集団っぽい。

 ピンクとオレンジの可愛らしい建物には似合わない風貌で、次次入園してくるカップルや家族連れが遠巻きに見つつ通りすぎていく。

「こんにちは。はじめまして、朱里です」

 ぺこりとお辞儀をすると、二十人ほどいるうちの一人がずいっと顔を寄せてきた。みんなの中では一番若そうな、サナダと同年くらいだ。

「へえ、君がアカリさんか。思ったより可愛いじゃん。こんなに若くて、本当に元助手なのか? サナダや俺達の足手まといには、ならないようにしてくれよ」

「は、はいっ」

 ニヤニヤして、私のことを上から下まで眺める。他に何て言っていいのか、言葉に詰まってると、中年の人がその人の肩を掴んで離した。
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