俺様天使の助手になりまして

「ぴぃちゃんが持って来てくれたの? ありがとう!」

 パパの竹刀袋を丁寧に折りたたむと、リクトールが私と向き合うようにして立った。

「アカリ、もう一度、お前を助手に任命する」

「はい」

 リクトールの大きな手が、私の左手を包み込むと、頭の中に山の上神社がぱっと浮かんだ。リクトールに出会ってからの出来事が、早送りの映画のように再生されていく。

「あ、アクマ天使!」

 ずーっと、名前を言うたびに違和感があった。

 そうなんだ。そうだったんだ。コイツはアクマな天使だった!

「助けに来るの遅いよ! 何をやってたの!」

「記憶戻して最初の一言がそれかよ。ったく、これでもかなり急いで来たんだぞ。まあいい。その方がお前らしい。よし、行くぞ。気を抜くな」

「う、うん! 任せて」

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