俺様天使の助手になりまして
「いえいえ、おかげで、随分愉快な気分を味わいました。礼を言いますよ。そこの、助手のお嬢さんにも。大変愉しませて頂きました。実に、健気です」
堕天使が指をパチンと鳴らすと、あの幼い姉妹が現れた。
「お姉ちゃん、さっきは、ありがとねぇ」
「え、嘘、そんなぁ……」
可愛い女の子の姿が、見る間に変わっていく。肌の色が黒くて耳が尖り、つるっぱげでしっぽの生えた小さな魔族になった。
「ケケケケケッ! 楽しかったよ~ん」
大きな口をぱっくり開けて笑っている。
騙されていたんだ。
二匹の魔族は、竹刀を振るところや、ずんぐり魔族にしがみついた私の真似をして見せて、ウケケケケと楽しげに笑う。
ずっと、見ていたんだ。酷い……酷いよ。
「ウゼェ。消えろ」
アクマ天使によって放たれた矢が当たる。魔族は嫌な笑顔のままチリに変わった。
「ルーブル、何が目的だ」