俺様天使の助手になりまして
 
 駅から来る子たちがみんな通るこの橋で、一人だけ空見上げているもんだから、すごく目立っている。

 たそがれている風なあれは、間違いなく、アクマ天使だ。髪が風に揺れるたびにキラキラな光が出てるように見えるのは、気のせいにしておこう。

 前を歩く女子のグループがアクマ天使を見て、嬉しそうにしているのが分かる。きゃーって感じで。

 う~む、傍から見たらカッコイイのか。性格悪いんだけどな。

 でもなんであそこにいるの。

『助手とは四六時中一緒に』

「あはは、やだ。まさか~……ね? ……ん、やっぱりヤな予感がする」

 車が来ないのを確認して、道路の反対側にこっそり素早く移動した。

 アイツがあそこにいるって分かっていて、素直に真っ直ぐ進む私ではないのだ。
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