俺様天使の助手になりまして
危機一髪 二個目は悪!
[危機一髪 二個目は悪!]

 教室の戸が開く音がして、先生が着席を促した。

『仕方ねぇ。休み時間ごとに探すぞ』

 先生を気にしてるのか、グッと近付いて小声になるアクマ天使。なので私もなるべく近付いて、内緒の声で返す。

『えーっ、ダメだよ、早く見つけなきゃ。憑いちゃったら大変じゃない』

 授業どころじゃない。今すぐ探さないと。

 何とか抜け出そうと言って焦る私に、アクマ天使は席に着けって背中を押してきた。

『大丈夫だ。大勢の中でも惹かれる尖った念がなきゃ、玉は動かねぇ。授業は大事。受けろ』

「そこ! 何をしてる」

 先生の注意する声が聞こえて振り返ったら、みんながとっくに席に着いていて、私達を見ていた。

 ヤバ、今の話、聞こえたかな。

「お前らなあ。イチャイチャするなら、学校終わってからにしろ。朝から見せつけるな」

 先生の注意を聞いてみんなが笑う。ヤジを飛ばす男子までいる。
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