俺様天使の助手になりまして
「そっか。言ってくれたら、そのときは私も全力で協力するから。陸人君にもそう言っておいてね」
話せる日は、永遠に来ないと思う。だけど、そう思ってくれてるって知るだけで、すごく気が軽くなった。
やっぱり、友達っていいな。
「ありがとう。その時は、よろしく!」
笑いかけると、香奈は「良かった、いつもの朱里だ」って笑い返してくれた。
「あれ? あそこにいるの、瑠璃菜じゃない?」
サンドイッチを食べ終えた香奈が、袋をくしゃりと握りながら校庭の方を指差した。
「あ、ほんとだ。何してるのかな」
木の下に立っており、サッカーしている男子を見ている感じだ。隠れてじーと見てるような雰囲気は、あの中に好きな人がいるみたい。
「瑠璃菜って、今片思い中なんだよ。相手は今ボール蹴った人。二年のサッカー部の人」
「へぇ、そうなんだぁ」
スポーツ系の体格で、サッカーもかなり上手そう。
瑠璃菜だったら、ちょっと話しかけて知り合いになればすぐに両想いになれそうだ。
そう思ってぼんやり見ていたら……。
「あーっ! あそこ!!」
「何!? いきなりどうした!?」