眼球

とは言ってもこの奇妙な天井遭難者。
愉快な隣人なら話は早いがそう簡単に事が済むはずもなく

「もしかしたら何かの勘違いかしら。」

とまで思えてしまうほどの不安定な存在感が見事に奇妙なのだ。
それらのまるで世界の全てを否定する眼差しに彼の神経は今年も衰弱の一途を辿り、もはや見えているものさえ信じることが出来なくなってしまうのだ。
そんな抜群に強力で薄弱した存在を彼は確かに見つけたのであった。


行く年来る年
「へ・る・ぷ・み・い」
（そういえば今年の大晦日は用事が入ったから自宅でゆっくり出来そうもない）


兎にも角にも、そのモールス信号が後々にかの有名な湾眼戦争勃発へと形を変えていく経緯を順序よく説明していくとしよう。