G7
8/12
アスファルトに日差しが照りつける。
気温は35度。
僕は木々が生い茂る公園の中を散歩していた。
キャッチボールをする親子、蛇口に口をつけ水を飲む部活動生。こんな彼らを横目に見ながらゆっくり歩いていく。
10mの距離がとても長く感じる。
おっとボールが飛んできた!危ない!
あやうく怪我をするところだった。
ボールを追いかけてきた少女がきゃー!と叫ぶ。
それはこっちのセリフである。

8/13
今日はあいにくの雨。
昨日は公園に行ったからな、今日は川沿いでも歩いてみようか。そう思ったのは他でもない。僕は川沿いを歩くのが好きなのだ。川のせせらぎ、涼しい風、気分も心地よくなってくる。
んーかゆいな、背中の絶対に届かない部分が痒くて仕方ない。こういうことあるよね。こういう時は痒みがおさまるまで待つしかない。
雨が少し強くなってきた。
そろそろ帰ろう。

8/14
ハッピーバースデー!
みんなが祝福してくれる。
今日は僕の7歳の誕生日なのだ!
友達が落ち葉を渡してくる。
そんなものはいらないんだよ。もっと価値あるものが欲しいね。
まぁいいさプレゼントは求めない主義なんだ。
祝ってくれるだけで満足なのだ。

8/15
ここで一つ言っておかなくてはならないことがある。この日、8月15日は僕の命日である。

8/15 昼

今日は待ちに待った彼女とデートだ。
おめかしもしてきた。デートプランもバッチリだ。
待ち合わせの場所には10分前にはつきそうだな。
なんで話しかけようか。
今日も素敵だね!いや違うな
まずは内面を褒めるんだ。
そうこうしてるうちに彼女がやってきた。
やばいまだ考えてないぞ。
あー!早いねー!待たせちゃってごめん!
大丈夫だよ、マドモアゼル。
動揺しすぎて変なことを言ってしまった。
彼女がドン引きして、10分間口を聞いてくれなかったが、好きな音楽の話を振ってなんとか
機嫌を治すことができた。よかったよかった。
彼女は天真爛漫だ。僕の少し先を歌いながら走っている。たまにくるっと回ってこちらを向き笑いかけてくれる。
その時彼女は、あ!と叫んだ!
どうやら遠くにオシャレコテージを見つけ、それがお気に召したようだ。
コテージは使われてないらしいが、趣ある内装を遠くからありありと眺めることができる。
二人してコテージの中に入り、探検気分で部屋を練り歩く。
すると二階から物音がした。
同時にガタガタと周りが震えだし、上から肌色の棒がどんどんと地面を揺らす。
必死で逃げ出そうとしたが、シュッという音がして、あたりが真っ白になる。
それを吸ってしまうと体が動かなくなる。
手足だけはなんとか動くのでバタバタと動かしてみるがだんだん力がなくなっていく。
意識が遠のく寸前、声が聞こえた。
よし退治したぞ。一匹いると三十匹はいるらしいからな。
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