僕ハ無窓ノ居室デ無限ノ虚構ヲ夢想スル
ところで僕は時々不思議な夢を見る。


夢の中で僕は僕じゃなくなっていて、今まさに死を迎えようとしていた。


枕元には、皺くちゃな顔の女性が涙を流しながら立っていて、それを囲むように若い人たちがたくさんいた。


みんな泣いていた。



それから、本当に最期がやってきて、僕の視界は暗くなる。



その意識がなくなる狭間、皺くちゃな彼女は僕にそっと囁くのだ。




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