僕ハ無窓ノ居室デ無限ノ虚構ヲ夢想スル
暇潰しに訪れた古書店で偶々ステップを踏んだら、床に仕掛けられた魔法陣が発動してしまった。


僕は魔法の類はまったく疎いし、ただ足元が光ったなぁとは思ったけど。



「ぎゃー、だっせぇの。

コイツ、魔法陣の上でステップ踏みやがった」



と、口の悪い悪魔が本の隙間から這い出てきて教えてくれた。



悪魔があまりに騒がしくて古書店のじいさんに睨まれたので、僕は手近ななるべく分厚そうな本に悪魔を挟んだ。



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