僕ハ無窓ノ居室デ無限ノ虚構ヲ夢想スル
僕はまた本に挟もうかと思ったけど、手持ちの本は薄かったし、なにより暇潰し出来なくなる。


さて、どうしたものか。



とりあえず僕はコーヒーを一口飲んだ。


インスタントなのでコメントは省略。



「おい、コラ。聞いてんのか?」


コーヒーを飲む間も悪魔は煩かった。


これはこれで、いい暇つぶしかもしれない。


そう思ったら、



「ニャー」


と近所の飼い猫のタマが悪魔をくわえて持ち去った。




大方、ネズミと間違えたのだろう。


僕はやっと静かになった縁側で、ようやく本を読み始めた。




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