僕ハ無窓ノ居室デ無限ノ虚構ヲ夢想スル
式は滞りなく、あっという間に終わった。


たくさんの拍手とフラッシュがたかれる中、私達は退場する。



これから、教会の外でローズシャワーでの祝福が待っている。



「疲れた?」


ぼんやりしていたのか、彼が声を掛けてくれた。



「大丈夫」


私は繋いだままの彼の手をきゅっと握り返した。




「準備が整いましたので」



係りの人が、私達に静かに声を掛けてくれて。



「さあ、行こうか」



私達は腕を組んで教会の外に出た。





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