僕ハ無窓ノ居室デ無限ノ虚構ヲ夢想スル
外は梅雨の合間の、透き通るような青空が広がっていた。



鐘の音と、鮮やかなバラの花びらと、祝福の歓声に包まれて私達はゆっくり階段を下りていく。


その時の、ほんの一瞬。



一瞬だけ、父さんの目許が光ったような気がした。








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