双子の貞子ちゃん 2
『私、みんなの仲間になれて嬉しかった。』
「…本当に良いんだな?」
『うん。…たくさん迷惑かけちゃったし……、私変わりたいと思ったの。』
「華織ちゃん…。」
『みんな、今までありがとうね。こんな私を仲間に入れてくれてありがとう。』
『湊、…ちょっと話良い?』
「ああ。」
スピーカーを切り、携帯を耳に総長室に入る。
「何だ?」
『私ね、湊が好き。』
突然きたストレートな言葉
思わず黙ってしまう。
『アピールしても全然振り向いてくれないし、そっけないけど、湊は優しかった。』
『でも…。』
『私、今まで甘えてたんだって分かった。何であの子ばっかりって思ってたけど、違ったの。』
『あの子は小さい頃から努力してた。私は何もしてないのに、勝手に僻んでた。それに、湊まで…って。』
グスッと泣いてる音が聞こえる。
『…あの子の良いところたくさんある。…のに、私が潰してた。私のせいで、たくさん我慢させてた。』
『湊…、伊織のこと、幸せにしてあげて。たくさん甘えさせてあげて。』
『……大好きでした。』
プツッ
言うだけ言って切った華織
ちゃんと自分と向き合ったんだな…。