双子の貞子ちゃん 2
「伊織ちゃん好きな人いるの!?」
「はいはい七奈、静かに。迎えありがとう東雲くん。これ伊織ちゃんの荷物」
「すみません、ありがとうございます。じゃあ、行くか、伊織」
ボーッとしていた私の手を取ろうとしたけど、ピタッと止まったシノの左手が視界に入り、咄嗟にその手を握っていた。
「見ない間に可愛くなったなあ。」
手は繋いだままに、シノが私の顔を凝視した。
「それよりっ、何で分かったの…?」