好きになってもいいですか?
――ガラガラ


「宙葉、今回の授業の分。はい。」


「ありがと、凜斗。助かった」


凜斗は何かと優しい。


お兄ちゃん感が凄くて、でも子供っぽい。


「浠夕、一緒にサボったの?」


「うん、そだよー。どうせなら凜斗もサボっちゃえばよかったのに」


「ほんとにそうしたいけど、宙葉とかみたいに賢くないし、授業受けないと皆に迷惑かけるからねぇ。そう簡単にサボれないわ。まーでも、俺が賢くなったら一緒にサボろな」


そんなこと思ってたんだ。なんか、意外


「てか浠夕、こっち見て睨むな。今回はお前の言葉が、宙葉傷つけたんだからな」


「…知ってる。」


なんで拗ねてんの、浠夕。


すると、1人の小柄な女の子が入ってきた。


うわぁ、男子が好きそうなタイプの子だァ


「ねっ、ねぇ!浠夕君。放課後、部活前にちょっと校舎裏来て欲しいのっ…」


あの人は、隣のクラスの竹原さん?


可愛いし有名だけど、初めて見たや。


めっちゃ顔赤くしながら言ってるじゃん。
告白の誘いだね。


浠夕、顔にやけてそー。


「おん、分かった」


「じゃ、じゃぁね!」


少し跳ねながら、女子グループの中に入っていった


「告白の誘いか?」


「多分な、正直興味ねえわ」


へぇー意外。でも、もったいない。あんなに可愛い竹原さんなのに


「浠夕、あんなに可愛い子振るの?」


「んー、まあな。理由あるし」


え?そうなの?知らなかったわ。


幼なじみでも知らないことってあるもんなんだなぁとしみじみ思う


「凜斗、ありがと。またお願いします」


「んー、了解しました。」


そう言って、スタスタ自分の机に凜斗戻って行った


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