✽新✽魔王様と暁の姫〜月は夜明けの花を永久に想う〜
どうやら朝食の準備ができたから呼びにきたらしい。ルシュラの話ではクオイはリンゴが朝食に出たときだけ、おそろしく朝が早いとのこと。そのため一足先に食堂へ行ってしまった、と教えてくれた。
「リシュティア」
「はい!ーー魔王様」
ルシュラのかけ声に素早く反応した少女はスッと手を差しだす。
……これは手を繋ぐということなのか?
まだ不慣れながらも手を取ると、少女から笑顔が返ってきた。どうやら正解だったようだ。
手を繋いだまま廊下へ出る。ルシュラは歩きながら簡単に城の中のことを教えてくれた。どんな相手でもわかりやすい、それでいてフォローも忘れない。ユーリはひとしきり感心しっぱなしだ。
「もしも詳しく知りたいのなら、クオイに声をかけておくから大丈夫だ。あいつは僕も知らない抜け道もたくさん知ってるし、ある意味僕より詳しいんじゃないか?」
そうこうしているうちに立派な扉の前にたどり着き、控えていた使用人がお辞儀をして開閉してくれる。
「リシュティア」
「はい!ーー魔王様」
ルシュラのかけ声に素早く反応した少女はスッと手を差しだす。
……これは手を繋ぐということなのか?
まだ不慣れながらも手を取ると、少女から笑顔が返ってきた。どうやら正解だったようだ。
手を繋いだまま廊下へ出る。ルシュラは歩きながら簡単に城の中のことを教えてくれた。どんな相手でもわかりやすい、それでいてフォローも忘れない。ユーリはひとしきり感心しっぱなしだ。
「もしも詳しく知りたいのなら、クオイに声をかけておくから大丈夫だ。あいつは僕も知らない抜け道もたくさん知ってるし、ある意味僕より詳しいんじゃないか?」
そうこうしているうちに立派な扉の前にたどり着き、控えていた使用人がお辞儀をして開閉してくれる。