熟成復讐
「助けて…」

乾いた風に乗って古井戸の奥から声が聞こえる。古井戸の中に光を当てるが深すぎて何も見つからない。

「だ、誰?」
「助けて…。お願い…」

か細い女の声に俺は聞き覚えがあった。

「もしかして、君は俺達に連絡をしてくれた子か?」
「はい、そうです…」
「じゃあ、あなたが古井美子ね⁉︎」
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