カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
これからはどんな色を選んでくれるのだろう?
彼が着てほしいと思ってくれたのなら、明るい色やちょっぴり抵抗を感じるような華やかなデザインも頑張って着てみようか。
楽しみでもあるし怖くもあるし……ドキドキする。
浮かれたのも束の間、つい北村から見せられた週刊誌の記事を思い出し、卑屈な気持ちが蘇ってきた。
総司が女性にプレゼントを贈る機会なんて、今までいくらでもあっただろう。
一緒に写っていたあの女優なら、赤でも白でもピンクでも、なんでも着こなせてしまいそうだ。
「あまり派手なのはやめてくださいね……? 私はこれまで総司さんが付き合ってきた女性とは全然違うんですから」
彼を直視できなくて、くるりと背中を向ける。
自分の放った言葉が自分の胸に突き刺さって痛い。
なんてみじめなのだろう。そして、なんて嫌な女なのだろうか。過去の女性と比べるなんて。
リビングを出ようと足を踏み出したとき、彼の静かな足音がキッチンを出てこちらに近づいてきた。
「清良。こちらを向け」
命令口調にびくりと背中が震える。
恐る恐る振り返ると、総司の表情は清良の想像とは真逆で、優しく微笑んでいた。
彼が着てほしいと思ってくれたのなら、明るい色やちょっぴり抵抗を感じるような華やかなデザインも頑張って着てみようか。
楽しみでもあるし怖くもあるし……ドキドキする。
浮かれたのも束の間、つい北村から見せられた週刊誌の記事を思い出し、卑屈な気持ちが蘇ってきた。
総司が女性にプレゼントを贈る機会なんて、今までいくらでもあっただろう。
一緒に写っていたあの女優なら、赤でも白でもピンクでも、なんでも着こなせてしまいそうだ。
「あまり派手なのはやめてくださいね……? 私はこれまで総司さんが付き合ってきた女性とは全然違うんですから」
彼を直視できなくて、くるりと背中を向ける。
自分の放った言葉が自分の胸に突き刺さって痛い。
なんてみじめなのだろう。そして、なんて嫌な女なのだろうか。過去の女性と比べるなんて。
リビングを出ようと足を踏み出したとき、彼の静かな足音がキッチンを出てこちらに近づいてきた。
「清良。こちらを向け」
命令口調にびくりと背中が震える。
恐る恐る振り返ると、総司の表情は清良の想像とは真逆で、優しく微笑んでいた。