カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
清良が手を伸ばそうとすると、総司はすかさず自身の手のひらの上に薄餅を広げ、タレを塗り始めた。
その上にダックの皮と付け合わせのネギやきゅうりを載せ、手際よくくるくると包む。
「ほら、口を開けろ」
そう言って綺麗に巻かれた北京ダックを口元に差し出された。
まさか彼が巻いてくれるとは思わなくて、清良は大慌てだ。しかも、あーんまで。
「えっ、あっ、ありがとうございます」
困惑しながら彼の手の中にある北京ダックにかぶりつく。
歯に力を加えた瞬間、焼き皮のパリパリとした軽快な音が響いた。香ばしさが鼻を抜け、新鮮なネギがピリリと舌を刺激する。
「ほいひい……!」
自分では美味しいと言ったつもりだが、口の中が満杯でちゃんとした言葉にならなかった。
瞳を輝かせてもくもくと頬張っていると。
「なんだかリスみたいだな」
頬をパンパンに膨らませた姿が滑稽だったのだろうか、総司に笑われてしまった。
「お、お行儀悪かったですか!?」
「美味いならそれでいい」
くくっ、と総司が笑う。なんとも恥ずかしいけれど、彼がご機嫌なので悪い気はしない。
「気に入ってくれてよかった。中華、好きなんだな」
総司の言葉にこっくりと頷く。
中華が好きというのもあるけれど、どちらかといえば総司との食事が新鮮で嬉しいのだろう。ましてや、こんなご馳走だ。
その上にダックの皮と付け合わせのネギやきゅうりを載せ、手際よくくるくると包む。
「ほら、口を開けろ」
そう言って綺麗に巻かれた北京ダックを口元に差し出された。
まさか彼が巻いてくれるとは思わなくて、清良は大慌てだ。しかも、あーんまで。
「えっ、あっ、ありがとうございます」
困惑しながら彼の手の中にある北京ダックにかぶりつく。
歯に力を加えた瞬間、焼き皮のパリパリとした軽快な音が響いた。香ばしさが鼻を抜け、新鮮なネギがピリリと舌を刺激する。
「ほいひい……!」
自分では美味しいと言ったつもりだが、口の中が満杯でちゃんとした言葉にならなかった。
瞳を輝かせてもくもくと頬張っていると。
「なんだかリスみたいだな」
頬をパンパンに膨らませた姿が滑稽だったのだろうか、総司に笑われてしまった。
「お、お行儀悪かったですか!?」
「美味いならそれでいい」
くくっ、と総司が笑う。なんとも恥ずかしいけれど、彼がご機嫌なので悪い気はしない。
「気に入ってくれてよかった。中華、好きなんだな」
総司の言葉にこっくりと頷く。
中華が好きというのもあるけれど、どちらかといえば総司との食事が新鮮で嬉しいのだろう。ましてや、こんなご馳走だ。