カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
中から取り出したものは分厚い封筒。さらにその中から、写真らしき束を取り出す。
「こんなものを城ケ崎様にお見せするのは本当に心苦しいのですが」
芝居がかった様子で憂うと、彼女は写真をばらばらとローテーブルの上に撒き散らした。
総司はその一枚を持ち上げ、ぴくりと片眉を跳ね上げる。
清良と、見知らぬ男が写っていた。おそらく清良と同世代、二十代中盤のスーツの男だ。
いや、この顔はどこかで見たことが……そうだ。院瀬見家に清良を迎えに行ったとき、鞠花とともにいた男――。
「清良は、以前から私の屋敷で働く使用人と親しい間柄にありました。ですが、どうやら結婚したあとも関係を続けているようなのです」
わずかにブレたその写真は、清良が男の胸に顔を埋めているところだった。街中で堂々と。
テーブルの上に散らばっている写真に目をやる。
どうやらその現場を連写したようで、どの写真も構図はさして変わらない。男に腕を引かれていたり、抱き合っていたり。
清良が不倫をしていると言いたいのだろうか。総司の目元がひくりと引きつる。
「こんなものを城ケ崎様にお見せするのは本当に心苦しいのですが」
芝居がかった様子で憂うと、彼女は写真をばらばらとローテーブルの上に撒き散らした。
総司はその一枚を持ち上げ、ぴくりと片眉を跳ね上げる。
清良と、見知らぬ男が写っていた。おそらく清良と同世代、二十代中盤のスーツの男だ。
いや、この顔はどこかで見たことが……そうだ。院瀬見家に清良を迎えに行ったとき、鞠花とともにいた男――。
「清良は、以前から私の屋敷で働く使用人と親しい間柄にありました。ですが、どうやら結婚したあとも関係を続けているようなのです」
わずかにブレたその写真は、清良が男の胸に顔を埋めているところだった。街中で堂々と。
テーブルの上に散らばっている写真に目をやる。
どうやらその現場を連写したようで、どの写真も構図はさして変わらない。男に腕を引かれていたり、抱き合っていたり。
清良が不倫をしていると言いたいのだろうか。総司の目元がひくりと引きつる。