カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
総司の忙しさは、秘書である彼が一番よく知っているはずだ。女性とのんびりデートをする暇もなかったことくらい、重々承知なのだろう。
「……ですから私は、正直言って、総司さんが結婚を決めたことを不思議に思っていました。彼はどちらかといえば家庭を煩わしいと思うタイプだと」
ギクリとして強張った。契約結婚という秘密に迫りつつある彼を、清良はひやひやしながら見つめる。
真鍋はぽそりとつけ加えた。
「以前、痛い目も見ていますし」
「え?」
「いえ……深い意味はないのですが……」
慌てて前言を撤回し、あらたまって清良へ思慮深い眼差しを向ける。意味深に頷いて、清良を上から下まで眺めた。
「ですが、なぜ総司さんが清良奥様を選んだのか……ようやくわかりました」
「……えっ……わかったんですか?」
まさか愛のない形だけの結婚だとバレてしまっただろうか。
眼鏡の奥にある涼しげな瞳を覗き込み、言い当てられたらどうごまかそうかとそわそわする。
「……ですから私は、正直言って、総司さんが結婚を決めたことを不思議に思っていました。彼はどちらかといえば家庭を煩わしいと思うタイプだと」
ギクリとして強張った。契約結婚という秘密に迫りつつある彼を、清良はひやひやしながら見つめる。
真鍋はぽそりとつけ加えた。
「以前、痛い目も見ていますし」
「え?」
「いえ……深い意味はないのですが……」
慌てて前言を撤回し、あらたまって清良へ思慮深い眼差しを向ける。意味深に頷いて、清良を上から下まで眺めた。
「ですが、なぜ総司さんが清良奥様を選んだのか……ようやくわかりました」
「……えっ……わかったんですか?」
まさか愛のない形だけの結婚だとバレてしまっただろうか。
眼鏡の奥にある涼しげな瞳を覗き込み、言い当てられたらどうごまかそうかとそわそわする。