カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
総司からのお土産。大きなほうの箱を開くと、中に入っていたのは乳白色のワンピースだった。

柔らかいジョーゼット生地のロングワンピ。清良が着やすいようにだろうか、露出は少なく、上品なデザインだ。

(これが、総司さんが私に着せたい色……?)

ボックスの中には他にもブラウスやスカートなどが入っていた。どれもラベンダー色やライムグリーンといった明るいながらも淡く優しい色調。

この甘やかな色合いが、総司の気持ちを表してくれているような気がして、なんとなく幸せな気持ちになる。

小さなほうの箱には、パンプスやショールなどの小物が入っていた。それから、チョコレートやドライフルーツなどのお菓子類も。

あ、と清良は思い当たり声を漏らす。

前回この家に帰ってきたとき、総司はソファに座りノートPCに向き合いながら、清良の出したドライフルーツを黙々と摘まんでいた。

「止まらなくなる」なんて言いながら……もしかしたら気に入ったのかもしれない。

(彼が帰ってきたら、またお夜食に出してあげよう)

ドレスや装飾品をクローゼットにしまい、お菓子はキッチンの戸棚へ。片付けを終えリビングに戻る。

(来週の日曜日が楽しみ……)

清良は鼻歌を歌いながら、掃除の続きを始めた。

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