カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
仕方なく清良はドアフォンの通話ボタンを押した。
「……はい」
鉄門を掴んでいた彼は、清良の声にハッとしたように顔を上げ、ドアフォンに向かって飛びついてきた。
『天羽さん!? 天羽さんだよね!』
勢いよく食らいついてくる北村に、清良は緊張を押し殺した声で応答する。
「……何かご用ですか?」
『話がしたいんだ! この前のこと、謝りたいと思って。中に入れてくれないか? ほら、これ!』
北村はカメラに映るように紙袋を掲げる。どうやら手土産を持ってきたようだ。
本当に謝罪に来たのだろうか……? 彼のことはいまいち信じられないし、家に入れるのは怖い。
だが、もし本当に謝罪したいと考えてわざわざ足を運んでくれたとするなら、その気持ちを無下にするのも申し訳ない。
「……そこで待っていて」
清良は玄関を出ると、緩やかなカーブを描く小道を進み、鉄門まで足を運んだ。
清良の姿を目にした北村が、ごくりと喉を鳴らすのが伝わってくる。
他人を家に入れるなと総司からも言われている。この門は開けないほうがいいだろう。
手を伸ばしても届かない距離を保ち、鉄柵越しに向かい合う。
「……はい」
鉄門を掴んでいた彼は、清良の声にハッとしたように顔を上げ、ドアフォンに向かって飛びついてきた。
『天羽さん!? 天羽さんだよね!』
勢いよく食らいついてくる北村に、清良は緊張を押し殺した声で応答する。
「……何かご用ですか?」
『話がしたいんだ! この前のこと、謝りたいと思って。中に入れてくれないか? ほら、これ!』
北村はカメラに映るように紙袋を掲げる。どうやら手土産を持ってきたようだ。
本当に謝罪に来たのだろうか……? 彼のことはいまいち信じられないし、家に入れるのは怖い。
だが、もし本当に謝罪したいと考えてわざわざ足を運んでくれたとするなら、その気持ちを無下にするのも申し訳ない。
「……そこで待っていて」
清良は玄関を出ると、緩やかなカーブを描く小道を進み、鉄門まで足を運んだ。
清良の姿を目にした北村が、ごくりと喉を鳴らすのが伝わってくる。
他人を家に入れるなと総司からも言われている。この門は開けないほうがいいだろう。
手を伸ばしても届かない距離を保ち、鉄柵越しに向かい合う。