カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
やがて「うわっ、広っ!」という声が聞こえてきたから、慌てて走って追いかけた。
「ちょっと待って、北村くん!」
清良がリビングに入ると、北村は中央で気持ちよさそうに両手を広げていた。
ローテーブルの上には、彼が持参したスイーツの紙袋が雑に置かれている。
「すごく広いけど、鞠花の家よりは小さいかな。まぁ、あそこは一家全員が住んでいるから当然か。立地も、ここより田舎だし。この家は城ケ崎さんと天羽さんだけが住んでいるんだろう? いいよなぁ、こんな豪邸で毎日贅沢三昧なんて」
楽しげに批評すると、新たな興味が湧いたのかくるりと身体を反転させた。清良の横をすり抜けリビングを出て、今度は螺旋階段を上り始める。
「上は行かないで! もう充分でしょ、帰って!」
「城ケ崎さんの書斎が見たい。さぞご立派なんだろうな」
「そんなのない! だいたい、夫の私室に他人を入れるわけないじゃない!」
「見るだけだ、バレやしない。ここかな?」
階段を上ってすぐのところにある部屋を開ける。が、そこは清良の部屋だ。ベッドと簡単なチェストくらいしかなく、面白いものはない。
「違ったな。じゃあこっち?」
「ちょっと待って、北村くん!」
清良がリビングに入ると、北村は中央で気持ちよさそうに両手を広げていた。
ローテーブルの上には、彼が持参したスイーツの紙袋が雑に置かれている。
「すごく広いけど、鞠花の家よりは小さいかな。まぁ、あそこは一家全員が住んでいるから当然か。立地も、ここより田舎だし。この家は城ケ崎さんと天羽さんだけが住んでいるんだろう? いいよなぁ、こんな豪邸で毎日贅沢三昧なんて」
楽しげに批評すると、新たな興味が湧いたのかくるりと身体を反転させた。清良の横をすり抜けリビングを出て、今度は螺旋階段を上り始める。
「上は行かないで! もう充分でしょ、帰って!」
「城ケ崎さんの書斎が見たい。さぞご立派なんだろうな」
「そんなのない! だいたい、夫の私室に他人を入れるわけないじゃない!」
「見るだけだ、バレやしない。ここかな?」
階段を上ってすぐのところにある部屋を開ける。が、そこは清良の部屋だ。ベッドと簡単なチェストくらいしかなく、面白いものはない。
「違ったな。じゃあこっち?」