カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
「おかしいことでもないのでは? 奥様の言うように夫の収入で経済的にはバカみたいに潤っていますし、少しくらいのんびりした生活を送ったって――」
「あの生真面目な清良に限ってのんびりしたいと? あり得ん。何かよからぬ企みに巻き込まれたに決まっている」
「はぁ」
夫にしか理解できない直感のようなものがあるらしい。仕方なく、脳内のタスク一覧に奥様の会社の調査を追加する。最重要項目のタグ付きで。
総司は窓の外の景色を気だるげに見つめながら、ポツリとひと言漏らす。
「あのお嬢様は、おいたがすぎるようだ……」
どうやら総司の中ですでに犯人の目星はついているようだ。
その情報を開示してくれないとは、なんと底意地の悪いご主人様なのだろうと真鍋は嘆息した。
こんなこともあろうかと、清良の勤務先『アサキ・ルーム』の重役にコネクションを作っておいた真鍋は、総司から頼まれた調査を三日と使わず完了させた。
ロンドンのホテルの一室で、仕事が終わった後もやっぱり仕事と向き合い続ける総司に、真鍋は報告書を読み上げる。
「どうやら総司さんの予想通りだったようです。院瀬見家が圧力をかけ、奥様を退職処分に追いやった――」
「あの生真面目な清良に限ってのんびりしたいと? あり得ん。何かよからぬ企みに巻き込まれたに決まっている」
「はぁ」
夫にしか理解できない直感のようなものがあるらしい。仕方なく、脳内のタスク一覧に奥様の会社の調査を追加する。最重要項目のタグ付きで。
総司は窓の外の景色を気だるげに見つめながら、ポツリとひと言漏らす。
「あのお嬢様は、おいたがすぎるようだ……」
どうやら総司の中ですでに犯人の目星はついているようだ。
その情報を開示してくれないとは、なんと底意地の悪いご主人様なのだろうと真鍋は嘆息した。
こんなこともあろうかと、清良の勤務先『アサキ・ルーム』の重役にコネクションを作っておいた真鍋は、総司から頼まれた調査を三日と使わず完了させた。
ロンドンのホテルの一室で、仕事が終わった後もやっぱり仕事と向き合い続ける総司に、真鍋は報告書を読み上げる。
「どうやら総司さんの予想通りだったようです。院瀬見家が圧力をかけ、奥様を退職処分に追いやった――」