カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
もうふらふらになったところで、総司はソープに手を伸ばす。

清良の身体を丹念に洗うと見せかけめちゃくちゃに乱し、バスルームには吐息交じりの啼き声が幾度となく反響する。

果ては「俺のことも洗ってくれるか?」とわざとらしく煽り立て、清良の理性をいっそう削ぎ落とし――。

「もう……無理です……限界……」

清良が半泣きになったところで総司はやっと手を緩め、熱いお湯で身体を洗い流した。

清良の濡れた身体をバスローブで雑に包み、リビングのソファへと運ぶ。

「……ベッドじゃないんですか……?」

「二階に行くまで待てないくせに」

総司は見透かすような微笑を浮かべている。さっき自分で「限界」と泣きついたことを思い出し、思わず口元を隠した。

身体が疼いて一刻も早く総司を迎え入れたいと悲鳴をあげているけれど、もちろんそんなことは口にできない。

だからせめて彼の腕をくいっと引っ張る。お願い。早くきて。早く抱きしめて、と。

「清良はせっかちだな。あと二時間くらいお預けして遊んでやりたいところだが」

「だ、ダメ……そんなにお預けされたら……死んじゃう……!」

涙目でじっと総司を見上げて懇願すると、彼こそ困り果てた顔で吐息を漏らした。

「……困ったな。俺の妻はずいぶん可愛くなったものだ」

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