カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
「私が出会うはずだったのよ! 私が結婚するはずだった! なのに……この泥棒猫!」
鞠花からすれば、自分よりも格下だと思っていた女に憧れの男性を奪われたのだ。平静でいられるわけがない。
とはいえ、泥棒扱いされてしまうなんて。
素直に「結婚おめでとう」などと言ってくれるわけはないと思っていたけれど、さすがに理不尽な気がした。
これ以上は付き合い切れないと、清良は立ち上がって頭を下げる。
「両親ともども、お世話になりました」
両親はすでに院瀬見家の使用人の仕事を退職済み。転職先ももう決まっている。
これ以上清良がここにいても、彼女の怒りを煽るだけ。
事情の説明と最後の挨拶が終わったわけだから、早々と立ち去ったほうがいい。
彼女の脇を通り過ぎようとすると。
「待ちなさいよ! こんな勝手なこと私が許すと思ってるの!?」
襟首に掴みかかられ、後ろへ倒れそうになる。
「鞠花、ダメだって!」
慌てて飛び出してきたのは北村だ。今度こそ鞠花を後ろから羽交い絞めにする。
鞠花からすれば、自分よりも格下だと思っていた女に憧れの男性を奪われたのだ。平静でいられるわけがない。
とはいえ、泥棒扱いされてしまうなんて。
素直に「結婚おめでとう」などと言ってくれるわけはないと思っていたけれど、さすがに理不尽な気がした。
これ以上は付き合い切れないと、清良は立ち上がって頭を下げる。
「両親ともども、お世話になりました」
両親はすでに院瀬見家の使用人の仕事を退職済み。転職先ももう決まっている。
これ以上清良がここにいても、彼女の怒りを煽るだけ。
事情の説明と最後の挨拶が終わったわけだから、早々と立ち去ったほうがいい。
彼女の脇を通り過ぎようとすると。
「待ちなさいよ! こんな勝手なこと私が許すと思ってるの!?」
襟首に掴みかかられ、後ろへ倒れそうになる。
「鞠花、ダメだって!」
慌てて飛び出してきたのは北村だ。今度こそ鞠花を後ろから羽交い絞めにする。