【修正版】午前8時のシンデレラ
「じゃあ、叔父さんまた後で」 
「ああ。今度みんなで食事でもしよう」 
悪戯っぽく笑う社長を見て青ざめた。
終わった。
お昼までには瑠偉さんと私の事が噂になっているに違いない。
私……瑠偉さんファンの女性社員からかなり恨まれるだろうな。
「もう何勝手な事言ってるんですか!社長、信じちゃいましたよ」
瑠偉さんに噛み付くと、てっきり茶化すと思ったのに彼は真摯な目で告げた。
「誰にもやるつもりないから」
彼の言葉に胸がキュンとなる。
ここでこんなこと言うなんてズルい。強く言えないじゃないの。 
「だからって、式の話は否定しても……」 
「本当に?その方が嬉しかった?違うよね?」
瑠偉さんは顔を近づけて私の瞳を覗き込む。
式の事を即座に否定的されたら?
私はまた遊びなんだって自信をなくしたかもしれない。
彼は私の本心なんてお見通しだ。
「……意地悪」
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