【修正版】午前8時のシンデレラ
心配で私を手伝いに来てくれたらしい。 
私が本当の事を言うのをためらっていると、突然杏樹さんが表情を変えた。
「あら西嶋さん、あなたもお手伝いしてくれるの?」
扉のところで西嶋さんがこちらの様子を窺っていた。
「お茶しか出さないんですから、私の手なんて必要ありませんよ」
西嶋さんはうっすら口角を上げる。
彼女の発言に少しガッカリする自分がいた。
やっぱり私の勘は当たっていたんだ。
「お弁当をキャンセルしたのはあなたね。上に報告しますから」
西嶋さんを見据えはっきり言うと、彼女は意地悪く目を光らせた。
「その前にお弁当の心配したら?」
「もう心配はいらないんです。お弁当手配できましたから」 
私はにっこり笑ってみせる。
「……嘘よ。なんであんたみたいな人に藤宮さんまで味方にして。瑠偉さんは私のものなの」
気でも触れたのか、西嶋さんが目の色を変えて手に隠し持っていたフォークを私に向けた。
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