【修正版】午前8時のシンデレラ
時計を見ると、八時三十分。
社長は昨日予定を見た限りでは、九時まではフリーだったはずだ。
と言っても、これは社長秘書の東山さんがアレンジした書類処理のための時間だろう。
社長室の前に着くと、ドアが開いて東山さんが出てきた。
「おはようございます、東山さん。式の件で社長と東雲の方のスケジュールの調整までして頂いてすみません」
笑顔を作って礼を言うが、彼は無表情で返した。
「ああ、あれね。結構大変でしたよ。急な話でしたし、決まってた出張が二件程再調整になりましたからね。せっかく苦労して調整したんですけど、全部水の泡ですよ」
東山さんは冷めた眼差しで私を見据える。
「……それはすみません」
今度は頭を下げて謝った。
ああ、やっぱりこの陰険眼鏡のアンドロイドは苦手だ。
仕事は完璧で凄いと思うけど、いかんせん性格が悪い。
ネチネチ五月蠅いのだ。
「謝罪はいりません。どう償ってもらいましょうか?」
社長は昨日予定を見た限りでは、九時まではフリーだったはずだ。
と言っても、これは社長秘書の東山さんがアレンジした書類処理のための時間だろう。
社長室の前に着くと、ドアが開いて東山さんが出てきた。
「おはようございます、東山さん。式の件で社長と東雲の方のスケジュールの調整までして頂いてすみません」
笑顔を作って礼を言うが、彼は無表情で返した。
「ああ、あれね。結構大変でしたよ。急な話でしたし、決まってた出張が二件程再調整になりましたからね。せっかく苦労して調整したんですけど、全部水の泡ですよ」
東山さんは冷めた眼差しで私を見据える。
「……それはすみません」
今度は頭を下げて謝った。
ああ、やっぱりこの陰険眼鏡のアンドロイドは苦手だ。
仕事は完璧で凄いと思うけど、いかんせん性格が悪い。
ネチネチ五月蠅いのだ。
「謝罪はいりません。どう償ってもらいましょうか?」