【修正版】午前8時のシンデレラ
運命ってやつかな。
「佐久間、彼女にする。東雲芽依」
子供の頃は外国に住んでて語学も堪能みたいだし、アシスタントにしても支障はない。
彼女の履歴書を佐久間に手渡す。
他のリストは、無造作にデスクの隅に置いた。
「総務の東雲さんか。また一番地味なの選んだな」
佐久間の予想を大きく裏切ったのだろう。
ちょっと納得いかない表情に変わった。
「佐久間は面識があるのか?語学も堪能みたいだし、即戦力になると思うけど」
「まあ、いろいろ仕事を頼んだが的確で早い。総務の山田部長のお気に入りだ。女としての魅力には欠けるが、お前のアシスタントにするには適任かもな」
佐久間の中では、彼女は女として除外されてるらしい。
写真の彼女は地味な外見かもしれないが、骨格は元々綺麗で整った顔立ちをしている。
彼女を偶然にもリストアップしてくれた事には感謝するが、彼女の魅力に気づかない佐久間は馬鹿だ。
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