【修正版】午前8時のシンデレラ
社員のほとんどが物置と思っている部屋。
だが、この部屋は実は副社長室だ。
この事を社内で知っているのは、社長と専務と俺の三人だけ。
そもそも、うちの会社に副社長がいることを認識している社員は少ないだろう。
重役が出席する会議に彼が出ることはない。
彼は意味のない会議を毛嫌いしている。
まあ、その気持ちは俺もわかる。
「はい、どうぞ」
中からこの部屋の主の声がする。
ドアを開けて中に入ると、彼は先日俺が取締役会議に出した資料を見ていた。
重役や取締役でこの資料を真面目に見てくれる人は少ない。
正当な評価を下す彼の意見は、とても貴重なものだ。
「お時間を取って頂いてすみません」
軽く頭を下げて礼を言うと、副社長はニコニコ笑顔で目の前にある応接セットを指差した。
「まあ座ったら?パイプラインの契約、上手く纏まりそうだね。さすが一条くん」
俺を褒めながら彼は応接セットの椅子に腰掛ける。
だが、この部屋は実は副社長室だ。
この事を社内で知っているのは、社長と専務と俺の三人だけ。
そもそも、うちの会社に副社長がいることを認識している社員は少ないだろう。
重役が出席する会議に彼が出ることはない。
彼は意味のない会議を毛嫌いしている。
まあ、その気持ちは俺もわかる。
「はい、どうぞ」
中からこの部屋の主の声がする。
ドアを開けて中に入ると、彼は先日俺が取締役会議に出した資料を見ていた。
重役や取締役でこの資料を真面目に見てくれる人は少ない。
正当な評価を下す彼の意見は、とても貴重なものだ。
「お時間を取って頂いてすみません」
軽く頭を下げて礼を言うと、副社長はニコニコ笑顔で目の前にある応接セットを指差した。
「まあ座ったら?パイプラインの契約、上手く纏まりそうだね。さすが一条くん」
俺を褒めながら彼は応接セットの椅子に腰掛ける。