【修正版】午前8時のシンデレラ
「仕方ありませんね。ちなみにその幸運な未来の社長夫人はうちの社員ですか?」
多分噂で芽衣のことを耳にしたのだろう。
俺に突っ込んで聞いてくるのは珍しい。
「ああ。僕のアシスタントの東雲だが」
何食わぬ顔で答えると、東山は俺に顔を近づけて声を潜めた。
「それはそれは。部下に手を出すとはいいご身分ですね」
叔父や姉には聞こえていない。
彼のその言葉に悪意を感じた。
俺を敵対視しているのか?それとも、芽依に気があるのか。
いずれにしても、芽依をこいつには近づけない方が良さそうだ。
「東山さん、同じセリフを社長にも言ってくれるかな?社長夫人も、もともとは社長秘書だったよ」
俺は東山を見据えて凄みのある笑みを浮かべれば、彼は無言で俺を睨みつけた。
俺に言い負かされて、悔しくて仕方ないのだろう。
だが、俺はさらに東山を黙らせる言葉を投げた。
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