【修正版】午前8時のシンデレラ
「ゴミがついてたよ」
彼はにっこり笑って私に糸くずを見せた。
「ああ。すみません」
一条さんの身体が離れてホッとするも、なんだか落ち着かない。
「一条、約束の時間にもう間に合わないぞ」
少しイライラした佐久間さんが一条さんを急かす。
「初日からすみません。もう行って下さい」
乱れた髪を手櫛で直しながら謝る私に、彼はフッと微笑した。
「気にしなくていい。この程度の遅れで怒るような相手なら切り捨てる。それが僕のやり方」
佐久間さんにどんなに急かされても、彼は動じず不敵に笑う。
「お前相変わらず容赦ないな」
佐久間さんは半ば呆れ顔。
だが、一条さんはそんな佐久間さんの発言をスルーして私をまっすぐに見て言った。
「東雲さんもどんな邪魔が入っても自分の信念は曲げないでほしい。総務の山田部長も君のそんなところを評価してたよ」
その言葉が意味深に思える。
「無理はしなくていい。何か困った事があれば僕か佐久間に相談して。東雲さんに無茶させないのが異動の条件だったし、ここだけの話、山田部長は手強かったよ」
彼はにっこり笑って私に糸くずを見せた。
「ああ。すみません」
一条さんの身体が離れてホッとするも、なんだか落ち着かない。
「一条、約束の時間にもう間に合わないぞ」
少しイライラした佐久間さんが一条さんを急かす。
「初日からすみません。もう行って下さい」
乱れた髪を手櫛で直しながら謝る私に、彼はフッと微笑した。
「気にしなくていい。この程度の遅れで怒るような相手なら切り捨てる。それが僕のやり方」
佐久間さんにどんなに急かされても、彼は動じず不敵に笑う。
「お前相変わらず容赦ないな」
佐久間さんは半ば呆れ顔。
だが、一条さんはそんな佐久間さんの発言をスルーして私をまっすぐに見て言った。
「東雲さんもどんな邪魔が入っても自分の信念は曲げないでほしい。総務の山田部長も君のそんなところを評価してたよ」
その言葉が意味深に思える。
「無理はしなくていい。何か困った事があれば僕か佐久間に相談して。東雲さんに無茶させないのが異動の条件だったし、ここだけの話、山田部長は手強かったよ」