【修正版】午前8時のシンデレラ
わざと芽依の耳元で甘く囁く。
「じゃあ、今からでも遅くないかな?やっぱり家に帰ろうか?」
俺の言葉に芽依は茹でダコのように体中真っ赤になった。
「もう一条さん!ご褒美欲しかったら仕事して下さいね。私は社長室にちょっと挨拶しに行ってきます」
芽依は怒って俺と目線も合わせずにオフィスを出て行った。
「ご褒美って何?」
佐久間がまたもやにやついて聞いてくる。
「野暮なこと聞くなよ」
俺がクールに話題を避けると、佐久間がポツリと呟いた。
「これだから新婚は。俺も結婚しようかな?」
こいつにしては珍しい発言。
そんな佐久間に遠慮なく突っ込む。
「その前に相手探せよ」
「相変わらずキツいね、お前」
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