【修正版】午前8時のシンデレラ
杉本がオフィスの入り口付近に目をやる。
そこには、一ヶ月前に新しく庶務担当としてうちの部に入ってきた女がいた。
「庶務担か」
とりわけ美人でもブスでもない女。
可もなく不可もなく……名前何だったっけ?
俺の思考を読んだのか、杉本がハーっと溜め息をつく。
「中山理乃さんですよ。上司なら部下の名前くらい覚えてくださいね」
「お前、一条の嫁が好きだったんだろ?そんな簡単に気持ち変えられるのか?」
「東雲さんとは全然タイプ違うんですけどね。今はまだ好きとか言える段階じゃないですけど」
「杉本、一条の策に嵌まったな」
庶務担を選んだのは一条だった。
特に仕事が出来るわけでも、一条の嫁のように語学が堪能というわけでもない。
詩織さん同様、一条は策略に長けている。
恐らく、奴は杉本の気を嫁からそらそうと企んだに違いない。
杉本が仕事を覚えるいい機会だとか言って……公私混同もいいとこだ。
「佐久間さん、自分の事棚に上げてますよね。僕知ってるんですよ」
そこには、一ヶ月前に新しく庶務担当としてうちの部に入ってきた女がいた。
「庶務担か」
とりわけ美人でもブスでもない女。
可もなく不可もなく……名前何だったっけ?
俺の思考を読んだのか、杉本がハーっと溜め息をつく。
「中山理乃さんですよ。上司なら部下の名前くらい覚えてくださいね」
「お前、一条の嫁が好きだったんだろ?そんな簡単に気持ち変えられるのか?」
「東雲さんとは全然タイプ違うんですけどね。今はまだ好きとか言える段階じゃないですけど」
「杉本、一条の策に嵌まったな」
庶務担を選んだのは一条だった。
特に仕事が出来るわけでも、一条の嫁のように語学が堪能というわけでもない。
詩織さん同様、一条は策略に長けている。
恐らく、奴は杉本の気を嫁からそらそうと企んだに違いない。
杉本が仕事を覚えるいい機会だとか言って……公私混同もいいとこだ。
「佐久間さん、自分の事棚に上げてますよね。僕知ってるんですよ」