【修正版】午前8時のシンデレラ
中に入ると、私に気づいた専務秘書があからさまに嫌な顔をした。
西嶋香織、年は三十前半くらい。
茶髪のミディアムスタイルでブランド物のブルーのスーツを着ている。
「西嶋さん、先程内線した件ですけど、私が専務にお願いして時間を作ってもらいます」
毅然とした態度で言って、暗にあなたは仕事が出来ないとほのめかす。
西嶋さんは私の顔をキッと睨みつけた。
縁故でこの会社に入ったのか、彼女に甘い役員は多い。
どこかのお嬢様かもしれないが、客ではないのだから仕事には関係ない。
そんな彼女を無視して秘書室を出て同じフロアにある専務室へ向かう。
専務が部屋にいるのは確認済みだ。
西嶋さんが慌てて私を止めに入る。
「東雲さん駄目よ!」
彼女のマニキュアを塗った爪が私の手に食い込んだ。
痛い!
この爪でよくメールが打てるな。
悪い意味で感心したが、西嶋さんの手を振り払い、手の痛みを堪えながら専務室をノックした。
西嶋香織、年は三十前半くらい。
茶髪のミディアムスタイルでブランド物のブルーのスーツを着ている。
「西嶋さん、先程内線した件ですけど、私が専務にお願いして時間を作ってもらいます」
毅然とした態度で言って、暗にあなたは仕事が出来ないとほのめかす。
西嶋さんは私の顔をキッと睨みつけた。
縁故でこの会社に入ったのか、彼女に甘い役員は多い。
どこかのお嬢様かもしれないが、客ではないのだから仕事には関係ない。
そんな彼女を無視して秘書室を出て同じフロアにある専務室へ向かう。
専務が部屋にいるのは確認済みだ。
西嶋さんが慌てて私を止めに入る。
「東雲さん駄目よ!」
彼女のマニキュアを塗った爪が私の手に食い込んだ。
痛い!
この爪でよくメールが打てるな。
悪い意味で感心したが、西嶋さんの手を振り払い、手の痛みを堪えながら専務室をノックした。