【修正版】午前８時のシンデレラ
一条さんが私の肩に着ていたジャケットをかけて、私を佐久間さんから隠す。
「お前って意外と独占欲強いタイプだったんだな」　
佐久間さんは呆れたように呟くと、もうさっさと行けと言うように手を振った。
「なんなら明日午前半休取ってもいいぞ」
ニヤニヤする佐久間さんに一条さんはクールに返して私を見た。
「アシスタントが許さないだろ？」
突然話を振られ、狼狽えながらも彼らにはっきり言った。
「も、もちろん駄目です。明日の打ち合わせの調整苦労したんです。休んだら恨みます」
私が落ち着いてきたのを見て安心したのか、一条さんは少し目を細めて微笑む。
「アシスタントは厳しいね。でもこれから朝まではただの芽依だから覚悟しろよ」　
爽やか王子が悪魔に豹変する。
一条さんは私を抱き上げると、悪魔のような微笑を浮かべた。
「一条さん、下ろして下さい。恥ずかしい」
私の顔が沸騰しそうなくらい熱くなる。
しかし、彼は下ろしてはくれなかった。
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