【修正版】午前8時のシンデレラ
でも、その方が有り難いかも。 
どうかこのままアシスタントの東雲だってバレませんように。
考えてみたら、一条さんには恥ずかしいとこばかり見せてる気がする。
それに、最近手当てされてばっかだよね。
一条さんが私の靴を脱がせようと手を伸ばしてきたので、慌ててその手を押さえた。
「あの……大丈夫ですから」
丁重に断るが、彼は聞かない。
「ダメだ。芽衣はこういうのは放っておくからね」
少し厳しい口調で言って彼は靴を脱がし、私の足を凝視する。
「これはひどいな」 
私の足にそっと触れ、彼はその綺麗な瞳を曇らせた。
グラスの破片で切った傷はたいしたことなかったが、靴擦れがひどかった。
豆が潰れて靴の中まで血だらけになっている。
ここまでとは思わなかった。
見てると余計痛く感じる。
「せっかく杏樹さんに頂いた靴なのに、もう履けないかもしれない」
靴を見てそう呟く私に一条さんは少し呆れ顔で言った。
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