【修正版】午前８時のシンデレラ
彼に目つめられ心臓がトクンと高鳴った。
「まさか？」
「冗談だと思う？でもこれ以上この会話を続けると危険かもね。食事にしよう」
〝芽依を今ここで食べちゃうかも〟
そんな瑠偉さんの怖い呟きが聞こえた。
瑠偉さんは笑って椅子を引いてくれる。
私が座ってすぐにメアリさんがお皿を運ぶ。
特製オニオンスープにサーモンのサラダ、ローストビーフにバゲット。
「メアリ、今夜は手の込んだ料理ばかりだけど来客があるって知ってた？」　
並んだ料理を見て不意に瑠偉さんがメアリさんに声をかけた。
「杏樹さんが、今朝連絡をくれたんですよ。瑠偉さんが素敵な女性を連れて来るのでおもてなしするようにと」
メアリさんは嬉しそうに笑うと彼は苦笑いした。
「あの人は本当にお節介だな」
やはり彼も杏樹さんの性格についていくのに苦労しているのだろう。
ローストビーフはメアリさん自慢の自家製らしい。
早速頂くと、お肉も柔らかくてとても美味しかった。
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