【修正版】午前8時のシンデレラ
身体がふわふわしている。
もう何も考えられない。
「……どうしてあの朝逃げた?」 
ベッドの中で瑠偉さんが私を組み敷いて、じっと見つめる。
その眼差しはとても真剣だ。
もう逃げる元気もないのに。
この状況で聞いてくるなんて、ホントこの人はずるい。
「一夜だけ……だと思ったの」 
何も考えずに本音を口にする。
もう疲れ果てて声も思うように出ない。
私の返答を聞いて、彼は軽く溜め息をついた。
「遊びじゃない。俺は本気だよ」
瑠偉さんの言葉が胸を打つ。
彼はまた今夜も私の首筋を吸って、俺のものだと言わんばかりにマーキングした。
「アシスタントをしてわかったよね?オレは噂されてるような女たらしな男じゃない」
確かに彼はこの一ヶ月仕事ばかりしていて特定の女性とデートなんてしなかった。
それでも弱気な自分が顔を出す。
「まだ信じられない。夢を見ているんじゃないかって」
「俺の肩も噛んどいて?」
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